京都が水の都というと何故と驚かれる人も多いと思う。
水の都といえば大阪を思い浮かべるのではないだろうか。
縦横無尽に川が流れ、その水運を利用して発展してきたのが大阪である。
確かに京都は中心部を鴨川が、西に桂川が流れ、伏見には宇治川が流れ、そのほかにも天神川や白川など、また人工的に作られた高瀬川や豪川、琵琶湖疎水などの川が流れているが、水の都という景観にはほど遠い。

01鴨川mid
しからば何故、京都が水の都と言われるかというと、それは豊富な地下水があることによる。
京都盆地の地下には、東西12Km、南北33Kmにも及ぶ地底湖があり、その水量は琵琶湖に匹敵するという。
このことで京都では至る所で水が湧き、そのいずれも名水と呼ばれる水となっている。
しかし何時頃からであろうか、乱開発により、地下水脈が断ち切られ多くの名水が枯渇してゆくのであるのだが・・・
ここから、話を「京の名水」と題して、その名残を訪ねてみることとする。