京都の町は三方山に囲まれた盆地だが、この町を一望出来る展望の地が京都には多くある。
その詳細は於くとして、
東側からの眺めは、東山ドライブウエイの頂上にある「将軍塚」や、銀閣寺の裏、五山の送り火の「大」の字灯される、「大文字山(465m)」があり、
北側からは、京都から若狭や丹波に続く途中の「京見峠(446m)」、大徳寺の近くにある「船岡山(112m)」などがあり、ほかにもあらゆる所で、京都の市街地を眺めることの出来る場所は数えきれない。
だが最も手軽に京の町を一望出来るのが、京都駅烏丸口を出た所にある「京都タワー」である。
京都タワーは、「タワービル」とその上に立つ「タワー」とからなり、タワービルは、昭和39年(1964)8月に、タワーは、昭和39年(1964)12月に開業をしている。
「タワービル」は、地上9階、地下3階で、高さは地上31mである。
「タワー」は、鉄筋を使わずに鋼板を円筒状にしたモノコック構造で、高さ100m、地上からは131mの高さである。
(いわゆる高さ31mの建物上に、100mのタワーが乗っかっている)
では京都タワーの高さは何故131mなのだろうか?
東京スカイツリーの高さが634mなのは、地名の武蔵(六三四)に因んだ語呂合わせだというこは良く知られている。
他にも地名に因んだ語呂合わせで高さが決められた建築物は多いのだが、京都タワーの高さはどうやって決められたのだろうか?
実は、京都タワーが設計された当時の京都市の人口が131万人だったからである。
このタワーが作られた当時は、古都京都の歴史的景観を損なうとして、賛否が分れ、また「東寺より高い建築物は建てない」との不文律があり、結局、建築物ではなく工作仏として建てられたという。
また京都タワーのイメージは、北側に東本願寺があることから、お東さんの「ローソク」とも言われるのだが、
本当は、京の町の甍を波に見立てて、京の町を見守る「灯台」をイメージしたものだという。
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