東山の高台寺の南隣に、巨大な観音像が見える。京の町には不釣合いのようにもみえるのだが、昭和30年(1955)6月8日に開眼している。



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秋田県出身の実業家が第2次世界大戦の戦没者の冥福を祈るために造られた、コンクリートの観音像である。宗派に関係なく戦没者が祀られている。

像は坐像で高さは24m、内陣に十一面観音を祀り、胎内巡りが出来る。

慰霊堂には、200万の日本の英霊と5万の外国人英霊が安置されている。

観音像の大きさは、

高さ…80尺(24m)・顔…20尺(6m)・眉…3尺6寸(1.1m)・目…3尺3寸(1m)・

鼻…3尺5寸(1.06m)・口…3尺(0・9m)であり、総 重 量は500tである。

工法は、鉄骨にショットコンクリート打で、当時は最新の技術だったようである。

ショットコンクリート打工法とは、コンクリートを型枠に流し込むのではではなく、内枠を造り、

そこにコンクリートを圧縮空気で吹き付けるもので、主にトンネルの内壁などに使用される工法である。

境内には「願いの玉」と呼ばれる直径1mの金色の玉があり、玉に触れ、右回りに3周すると願い事が叶うという。