八坂の塔を見ながら坂を登ってゆくと、八坂庚申堂の境内に、赤や青、黄色といった色とりどりの丸いものが釣り下がっているのが見える。

これが八坂庚申堂のお守りである「くくり猿」である。



 クリックで大きくなります
正式には大黒山金剛寺といい、平安中期の天徳4年(960)の創建になる。

本尊は青面金剛(しょうめんこんごう)で、日本三庚申の一つとして知られる。

お守りの「くくり猿」は、手足を縛られて動けない姿であり、欲を我慢し願い事を叶えるものだという。



 クリックで大きくなります
庚申(こうしん)とは干支(えと) の組み合わせを云い、庚(かのえ)申(さる)の日を意味する。

干支は、十干(じっかん)と十二支の組み合わせで、

十干とは、『甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)』で、

十二支とは、『子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)』である。

本尊の青面金剛の使いが猿であることから、煩悩を封じ込めた「くくり猿」を奉納することで、願を叶える強い意志を持つことだという。



 クリックで大きくなります
伝えによると、庚申の日の夜に眠ると、人間の身体の中に居る三尸(さんし)の虫が抜け出して、

天帝にその人間の悪行を告げに行き、天帝は罰として、その人間の寿命を縮めると云う。

そのために、庚申の夜は三尸の虫が出ないように、一晩中眠らずに過ごすのであり、これを庚申待ちという。

地域で集って庚申待ちをする「庚申講」などをつくり、庚申の夜を明かすという風習などもあり、

この日は男女同床してはならないとされ、この日結ばれて出来た子は盗人になると云われ恐れられている。

三尸(さんし)とは、道教に由来するとされる人間の体内にいる虫で、上尸・中尸・下尸の三種類があり、

上尸の虫は道士の姿、中尸の虫は獣の姿、下尸の虫は牛の頭に人の足の姿をしているとされ、大きさはどれも2寸で、人間が生れ落ちるときから体内にいるとされる。

                    参照:【wiki三尸(さんし)とは】より