六地蔵巡りの3番札所が、山陰街道にある「桂地蔵」である。ここには、京都駅から、C5乗り場から、33系統の市バスで、「桂消防署前」で降りるとすぐである。


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桂小橋と桂大橋を渡ると、山陰街道は桂の里となるのだが、ここが平安京の八条西京極大路である。

その桂の山陰街道に建つのが「地蔵寺」で、8月22・23日に行われる六地蔵巡りの一つである、桂地蔵が安置されている寺である。

六地蔵は小野篁が冥途から地蔵菩薩の慈悲により甦り、そのご利益を感じ、桜の大木から六体の地蔵菩薩を掘り、

伏見の大善寺に安置したものを、平清盛が、後白河法皇の命により、京の六つの街道の入口に分けて安置いたものである。

桂地蔵は、桜の大木の最下部から彫られたことから「姉井地蔵」とも呼ばれ、六地蔵の中で最も大きい地蔵尊である。


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駒札によれば、

『浄土宗の寺で、京都六地蔵巡りの霊場である。

本堂に安置される本尊の地蔵菩薩(桂地蔵)は、平安時代の初期に、小野篁が一度息絶えて冥途へ行き、

生身の地蔵菩薩に出会って蘇った後、一本の大木から作った六体の地蔵菩薩の一つであるといわれている。

当初、六体の地蔵菩薩は、木幡(現在の伏見区六地蔵にある大善寺)の里に祀られていたが、

保元2年(1157)に、平清盛によって、都の安泰を祈るため、都に通じる六つの街道の入口にそれぞれ安置されたと伝えられる。

この地蔵菩薩は、木の最下部をもって作られたもので、世に姉井菩薩と呼ばれている。

毎年8月22、23日の六地蔵巡りには多くの人でにぎわう。

本堂の東に鎌倉初期の石造薬師如来坐像を安置し、境内には石造宝きょう印塔がある。

また昔この辺りは、桂川の渡しに近く、桂大納言源経信や伊勢女等の歌人の住居があったといわれている。』

                  出典:【地蔵時(桂地蔵)の駒札】より

また、『心をほしいままにすれば、苦悩が生まれる。

心を清め、身を清め、欲をおさえて、善く生きよう。人の行いを気にせず、自分をかえりみよう。

正しく生きているかと、心がまるければ、言葉もやさしくなり、人にも大切にされる。』との文字が書かれていた。