月桂冠大倉記念館の斜め前には、後崇光太上天皇(伏見宮貞成親王)にゆかりの「松林院」がある。

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松林院は、浄土宗鎮西派で、本尊は後崇光太上天皇の念持仏・阿弥陀如来像が祀られる。

この辺りは、後宇多天皇が造営したという舟戸御所があり、宇治川に舟を浮かべて遊んだというが、

南北朝時代の1356年、宇治川の洪水によって流失してしまう。

松林院の成り立ちなどは不明だが、一説には、後崇光太上天皇に仕えた女官が尼僧になり、上鳥羽の寺院を移して仏堂とし、その菩提を弔ったことに始まるとも、

また、室町時代の永禄3年(1560)、僧・大誉が創建したともいう。

この寺院の裏には、後崇光太上天皇を葬った「伏見松林院陵」がある。