長建寺から宇治川派流に架かる「弁天橋」を渡り北に歩くと、「月桂冠大倉記念館」がある。 |
月桂冠大倉記念館は、伏見の酒造りと酒の文化を紹介する記念館で、明治42年(1909)に建てられた酒蔵を改装して、昭和57年(1982)に開館をする。 |
入口に掛る説明文には、 |
『酒どころ伏見を象徴する景観として多くの人達が訪れるこの一帯は、「重要界わい景観整備地区」に指定され、また「京都百景」のひとつとして親しまれています。 |
月桂冠は1637年(寛永14年)、この地で屋号「笠置屋」酒銘「玉の泉」として創業しました。 |
以来、伏見城外堀に面した大倉家本宅や酒蔵、旧本店など、江戸後期から今日に至る建物が歴代当主によって築かれ、今日に伝わっています。 |
酒の博物館「月桂冠大倉記念館」は、かつての酒蔵を活用し、1982年(昭和57年)に会館しました。 |
酒造り唄の流れる館内には、「京都市指定・有形民俗文化財」の酒造用具をはじめ、明治期のびん詰め商品やなつかしいポスター、写真等を展示しており、ご見学後はきき酒もお楽しみいただけます。』 |
出典:【桂冠大倉記念館の説明板】より |
とあり、開館は、午前9時30分~午後4時30分で、盆と年末年始が休館となり、入館料は、大人300円、中学・高校生100円である。 |
入口を入りすぐの売店は入場無料で、月桂冠の酒などを買うことが出来る。 |
月桂冠は、寛永14年(1637)に、大倉治右衛門が笠置の町から伏見に出て、 |
屋号を「笠置屋」として創業し、酒の名を「玉の泉」と付け売り出したのが始まりという。 |
しかし江戸時代には、徳川幕府の酒造制限や、京の市中への酒の持ち込みが禁止されたりで、その生産量は数百石(1石は、180L)にすぎなかった。 |
しかし、鳥羽伏見の戦いで、伏見の酒造家が大きな被害を受けたのに対し、月桂冠は大倉本宅と酒蔵が災禍を免れ、 |
明治に入り43年(1910)に造った、「コップ付き小びん」が鉄道省に採用され、駅で売られるようになり、月桂冠の名を一躍有名にするのである。 |
そして、冬は「月」を熱燗で、夏は「生貯蔵酒」を冷して飲んでいる、自分である。 |
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