長建寺の境内には、大きな手洗石といわれのある灯籠が点在をしている。

閼伽水
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この手洗石の水は伏見の酒造りに使われている良質の地下水と同じ水脈だといい、駒札には、

『長建寺の本尊は、財宝福徳・出世開運・息災延命・諸芸上達などの福益をもたらす。江戸時代には淀川を往来する廻船の守護神として信仰を集めました。

弁財天は河川が神格化したものといわれ、昔、インドでは水の神として尊崇されていました。

「閼伽水」とは仏様にお供えする水功徳水・参拝する人の清めの水のことをさし、当寺に湧く井戸は酒どころ伏見に湧き出る良質の地下水と同じ水脈です。

弁財天に供えられるほか、庭の桜などの銘木を潤すこの水を寺では大切にしており、密教十二天のひとつで、水の神・水天尊も祀られています。

この大きな手洗石は、元のお寺、平安中期の即成院から移したものです。』

                   出典:【閼伽水の説明板】より

また、『昔、伏見は伏水と書きました。良質の水が湧きそれがお酒になりました。この水も同じ水脈です。

この浄水で身も心も、そしてお札(お金)も洗い清め、平和で財宝のたまるよう大弁天様にご祈願いたしましょう。

右の石はカエルです。又、カエルという意見から縁起をかついで奉納されました。水天尊は護摩道場におまつりしています。』

                   出典:【閼伽水の駒札】より

弁天型燈籠一期
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また境内には数期の灯籠があるが、そのなかで、伏見奉行の建部内匠頭政宇が奉納した燈籠がある。

『奉納 建部内匠頭政宇(たつべたくみのかみまさのき) 元禄十二年十二月

伏見奉行に着任してすぐ奉納されている。同じく、御香宮、藤森神社にも奉納。奉行の伏見への意気込みがうかがわれる。』

                  出典:【弁天型燈籠一期の駒札】より

マリア燈籠
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そしてキリシタン禁制の時代に作られたという、マリア燈籠。

『江戸時代幕府による、キリシタン禁制時代に流行。柳町の御所にもお出入り許可されていた、お茶屋「紅屋」の隠れ座敷の庭にあった。今日では貴重である。

その当時、キリシタン大名「高山右近」の家は、現在の南浜小学校付近にあった。』

                   出典:【マリア燈籠の駒札】より