三栖閘門の横には、宇治川派流の水を堰き止める「三栖洗堰」がある。

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堰とは、水を堰き止めるダムの小さいものだと思ってもらうと分かり易いのだが、要は上流から下流に流す水の量を調節する目的で設置される水門である。

堰には、固定堰と稼動堰とがあり、固定堰は古代より河川に石積みをして、それで水の量を調節するという単純なものであるのだが、その流量を調節出来ないという所に欠点があった。

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その欠点を解消したのが稼動堰であり、現在のものは、その殆んどが引き上げ式の堰である。

表題に「三栖洗堰」と書いたのだが、この堰は稼動席で、堰き止めた水が洪水を起こさないように堰を開き、下流に水を流す役目をする。

因みに洗堰は、水を堰の上から流す方式であり、常時一定の量を堰を越えて下流に流すものであり、三栖の水門は洗堰ではなく、稼動堰なのである。