蹴上の浄水場から南禅寺へと向かうには、琵琶湖疏水(インクライン)をくぐるのが近道であり、そこに造られたのが「ねじりまんぽ」と呼ばれるトンネルである。 |
![]() | |
「ねじりまんぽ」とは、琵琶湖疏水を設計した田辺朔郎が、蹴上のインクラインを造った時に、 |
その途中からこの下を抜けられるトンネルを造り、住民の便を図ろうと考えたものであり、このトンネルの上は琵琶湖疏水のインクラインである。 |
この時代の設計者は、そこに住む人達の便利を考えて、インクラインの下に「まんぽ」いわゆるトンネルを造ったのである。 |
当時は生活道路、今でもそうだろうが、「ねじりまんぽ」として知られるようになった。 |
![]() | |
三条通側の「まんぽ」には、篆書(てんしょ)体で「雄観奇想」の扁額が掛かっている。 |
掲げられた扁額には、当時の気概が感じらられ、明治という新しい時代を「雄観」し、それに見合う、すごいおもい「奇想」を成し遂げたという、強い思いが見られるのである。 |
反対側の入口に掛る扁額は「陽気発處」と書かれているようだが、随分と劣化をし、その門司が読みづらくなっているのだが、 |
朱子の「陽気発する処、金石また透る、精神一到何事も成さざらん」の一節から取られたもので、運気をあげる素晴らしい場所だということらしい。 |
![]() | |
「まんぽ」とは、「まんぽ」という言葉がトンネルなどを表す方言であるらしい。 |
最初は「ねじりまんぽ」は、どんな意味を持つのかさっぱり分からなかった。 |
人が通れる位のトンネルで、上を疏水が流れていて、その疏水をくぐってぬけるトンネル、すなわち「まんぽ」ということらしい。 |
「ねじり」はレンガ積みの段階で真直ぐ積んでいくのではなく、すこしずつネジッてレンガを積んでいく工法から、 |
ねじれたトンネルという意味で「ねじりまんぽ」と付けられたらしい。レンガをねじることによって強度が増すという。 |
いずれにしても、「ねじりまんぽ」と聞いただけではそれが何なのかを想像することは難しい。 |
自分なんかは全く何なのか思いも出来なかった。 |
コメント