三門をくぐり急な石段の男坂を登ると、左側に見えるのが知恩院の本堂で、法然上人の木像を安置することから「御影堂」とも呼ばれる。

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御影堂は知恩院でも最大の建物で、「大殿(だいでん)」と呼ばれることもある。

寛永16年(1639)徳川家光により建立された、入母屋造本瓦葺きで、間口45m、奥行35mの荘重で江戸時代初期の仏寺建築の代表的な建物である。

柱間は11間あり、外陣と内陣とに分かれ、内陣の中央には円光大師(法然上人)の座像(高さ63cm)を安置している。

また堂正面右の軒裏には、左甚五郎の「忘れ傘」があり、これは完璧に完成してものは、とかく何か起こるので、甚五郎がわざと残したものだと言われている。

同じ理由から、大棟の屋根の瓦が2枚残され未完となっているのも、このことからだと言う。

また本堂(御影堂)から集会堂・方丈に至る900mの廊下は、歩くと鶯が鳴くような音を出すという、鶯張りの廊下である。

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現在、御影堂は平成の大修理が行われており、平成30年までは御影堂内に入ることは出来ず、知恩院の七不思議は見ることが出来ないのである。