朱雀門をイメージして作られた顕彰碑の北面には、 |
『京都市は平成2年3月から、二条駅周辺地区において実施した二条駅周辺整備事業に伴い、地区内にある数多くの埋蔵文化財の発掘調査を(財)京都市埋蔵文化財研究所の協力を得て実施してきました。 |
二条駅周辺整備事業の対象となった範囲は平安宮(大内裏)のすぐ前面、平安京右京三条一坊の東半にあたります。 |
この地域には「穀倉院」・「右京職」・右大臣藤原良相(よしみ)の邸宅「西三条第(百花亭)」や、 |
平安京の中央を南北に貫く朱雀大路をはじめとする平安京の街路など、歴史的に重要な施設や邸宅の推定地が所在しています。 |
一連の調査ではこうした遺跡に関わる遺構・遺物が多数発見されました。 |
①朱雀大路側溝と築地 |
三町東部の調査で右京職の一部と朱雀大路の西側溝を発見しました。 |
南北約90mにわたって検出した大路側溝は、平安時代末頃に幅約4mの大きな溝に改修され、その後の鎌倉時代には廃絶していたことがわかりました。 |
②西坊城小路と三条坊門小路 |
三町の右京職北西隅の調査では、築地跡や三条坊門小路と西坊城小路の交差部が発見されました。 |
また、この調査では右京職の北側にあった穀倉院の一部も見つかっています。』 |
出典:【二条駅周辺地区の遺跡の説明文】より |
『平安京は大路・小路に画された一辺約120m四方の「町」に分割されていました。 |
太線で示した整備対象区域には、右京三条一坊の一~八町・朱雀大路・西坊城小路・皇嘉門大路・二条大路・押小路・三条坊門小路・姉小路・三条大路などが含まれます。 |
③右京職の主要建物 |
京職とは平安京の左右に置かれ、各京の司法・行政・治安を担当した役所です。 |
三町中央から西部にかけての調査では、東西に並んだ礎石建物が見つかりました。規模や配置から右京職の主要施設と推定されます。 |
④六町の園池跡 |
六町の調査では建物や園池などが検出され、平安時代前期の貴族の邸宅跡と考えられます。 |
池からは蓮・菱・松・梅・桃・桜など庭園に植えられていたさまざまな植物の種・実や、紀年銘が記された題箋などが出土しました。』 |
出典:【二条駅周辺地区の遺跡の説明文】より |
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