室町通にある福長神社から武者小路通を西に歩くと、すぐに「乾向地蔵尊」がある。 |
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京都には地蔵尊が町の至る所にあり、夏の暑い一日に子供らの安全と正庁を願って、地蔵盆が行われる。 |
この地蔵菩薩は「乾向地蔵尊(いぬいむきじぞうそん)」といい、御所からみて戌亥(いぬい=乾:北西)の方角にあるということで、この名が付いたものと言われている。 |
起源や由緒は不明であるが、京の辻によく見られる地蔵尊とは少し違い、間口2メートルの堂内に、石仏の地蔵尊が祀られている。 |
一般的な地蔵尊を祀る祠よりも随分と大きなお堂を構えているところが、他の地蔵尊と違うところである。 |
これは近くに御所があり、多くの公家が住んでいたことと、当時はこの武者小路が西陣への通り道だったこともあり、代々町内で厚く信仰されていたものだろうと思うのである。 |
今しがたも町内の人であろうか、地蔵尊に花を手向け、堂内を掃き清めていて、今もなお地域の守り神として、厚く信仰されているのが分かるのである。 |
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