鳴滝川の鳴滝につり橋が架かり、その対岸にあったのが、女優・入江たか子の家があった所という。

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入江たか子といっても、もはや知る人は殆どなく、今60代後半より上の人が、

昭和28年に大映京都で「怪談佐賀屋敷」以降、5本撮られた怪猫いわゆる化け猫映画で、これを見てぞっとしたという記憶が残っている女優だったのである。

本名は東坊城 英子(ひがしぼうじょう ひでこ)といい、明治44年(1911)に東京四谷区に生まれている。

その名が示すように、実家は子爵の家柄で、父は貴族院議員を務めている。しかし父が亡くなり、関東大震災が追い討ちをかけ、

家が傾くと兄を頼り京都に行き、そこで昭和2年(1927)に、日活から銀幕の世界に入り、当時、華族出身の女優ということで、世間の注目の的となる。

戦前には数々の映画に出演し、大女優として活躍をするのだが、戦時下に兄をなくし、戦後は病気がちとなり、活躍の場を失ってゆくのである。

そんな中で、大映京都で撮った化け猫映画の迫真の演技が大当たりをし、化け猫女優と呼ばれたこともあった。

晩年は、黒澤明の「椿三十郎」、市川昆の「病院阪の首縊りの家」、大林宣彦の「時をかける少女」などに出演し、往年のファンを楽しませてくれたのだが、平成7年83才で鬼籍の人になっている。

その娘が入江若葉で、内田吐夢が東映で中村錦之助主演で撮った、宮本武蔵のお通役で出演をしている。