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山越中町のバス停から、一条山越通の交差点に出る。ここを左に行くと、広沢池を経て嵯峨大覚寺(嵯峨院)に至るのだが、今回はここを右に折れて東へと道をとる。

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クリックで大きくなります すぐ右に「弁慶足形池」と呼ばれる池がみえる。弁慶と名が付くからには、武蔵坊弁慶と何か所縁があったのか、はたまた弁慶の足に形が似た池なのか、この名が付いた由来はよく分からない。今この池は「弁慶」という釣堀になっており、ヘラ鮒や鯉などが釣れるようである。

また、この池は別名「千恵蔵遭難の池」と呼ばれていて、昭和10年(1935)頃、

映画俳優の片岡千恵蔵(1903~1983)が、山越通をドライブ中に、桜に見とれてしまい愛用のキャデラックと共に、この池に飛び込んでしまったのである。

千恵蔵はずぶ濡れで、鳴滝に住んでいた稲垣浩のもとに駆け込んだというが、それ以来、映画関係者はこの池を、弁慶足形池と呼ぶ者はなく、千恵蔵遭難の池と呼んだそうである。

今では千恵蔵を知る人も少なくなり、そんな伝えもいつしか薄れてしまったのである。

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弁慶足形池から一条通の最初の分岐を左に入ると、一瞬の静けさが戻り、真宗高田派の寺院が並んで建っている。