暲子内親王が祀られた場所から、嵐電の線路を渡り西に行くと(鳴滝の駅から東に出ず、西の昔は店があったのであろう短いアーケードを抜けたところを西に)オムロンの創業者である、立石一真の旧邸がある。

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立石一真はオムロンを創業した人物で、一代で日本を代表する企業に築きあげ、現パナソニック(松下電器)の創業者である、松下幸之助と対をなす。

二人に共通するものは、何れも都会人ではなく、一方は熊本(立石一真)、一方は和歌山(松下幸之助)と、その生い立ちは苦労を重ね、会社は「社会の公器」であるという理念に基づいて、会社経営を行っている。

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オムロンの名の由来は、立石一真が起こした「立石電機」が戦時疎開で、大阪から京都の御室の地に移転した時に、御室の地名に因み「OMRON」に社名を変更している。

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オムロンと聞けば、思い出すのが「リレー」。リレーを選定するときに、ナショナル(松下電工)かオムロン(立石電機)のリレーのどちらをを使うかで、随分悩んだというのが思い出される。

立石一真は、この鳴滝から御室の会社に通い、戦後は、自販機・キャッシュディスペンサー・自動改札機などを開発し、先日、日本で始めての磁気式自動改札機が日本の残したい技術機器として選ばれている。