三時知恩寺から同志社の北東角を左に、一つ目の新町通を北に少し行くと、今回三つ目の尼寺門跡である「光照院」がある。

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光照院は「常盤御所」とも呼ばれる、浄土宗知恩院派の門跡尼寺である。本尊は釈迦如来で尼寺三十六ケ所の第2番札所である。

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駒札によると、

『延文元年(1356)後伏見天皇の皇女進子内親王が室町一条北に天台・禅・律・浄土四宗兼学の道場として、創建。応仁の乱の後、現在地に移転した。

この地にもと持明院殿の持仏堂安楽光院がたっていたため、一時は安楽光院とも称した。

開山以来、代々の皇女が法系を継ぎ、寛政元年(1789)に光格天皇が常盤御所の称号を与えた。

その名にふさわしく、代々の宮お手植えの五葉の松が、書院の庭に繁りあっているのも類をみない美しさである。』

                       出典:【光照院門跡の駒札】より

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この寺院の門前に、「持明院仙洞御所跡」の石碑がある。

現在は光照院が建っているが、長久年間(1040年代)に藤原基頼がこの地に持仏堂を建て、これを持明院と呼んだのが由来であるらしい。

その後、ここで後高倉院や後堀河天皇、後嵯峨天皇、後深草天皇が退位後に御所に定め院政を行なったことから、持明院仙洞御所と呼ばれるようになった。

このことから、後深草天皇の系統を後に持明院統と称されるようになる。