五番町夕霧楼からの道筋をたどったが、千本中立売のバス停からは南に下がり、千本出水の信号を右(西)に入り、

少し歩くと「ひょうたん寺(福勝寺)」があり、その西側に「出水の毘沙門さま」と呼ばれる、華光寺がある。


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蓮金山華光寺(けこうじ)といい、日蓮宗妙顕寺派の寺院である。

天正11年(1583)に、日堯(にちぎょう)上人が豊臣秀吉の庇護のもとに開山されたと言われる。



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本尊は「十界曼荼羅」なのだが、本堂の横に祀られている「毘沙門天像」は平安後期の作と言われ、

秀吉が伏見城で崇めていたものを寄進したものだと言われ、江戸時代以降には、開運・厄除けの神として信仰を集め、

そのことより今では「出水の毘沙門さま」と呼ばれ、蓮金山華光寺という正式名よりも通称のほうがよく知られるようになっている。



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出水という地名は、豊かな湧水が出たとも、大雨のたびに水が溢れたとも云われるが、華光寺の境内には今も古井戸が残り、豊かな水が湧いている。

また、この寺で火付盗賊改の長官、鬼平こと長谷川平蔵の父長谷川宣雄の葬儀が行われたという記録が残っている。