三条通を、千恵蔵プロ撮影所跡(嵯峨野郵便局)から、さらに西に数分歩くと、三条通に面した北側に「斎宮神社」が鎮座する。



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嵐電「有栖川」の駅から南西に3分ほど歩いた下嵯峨街道(三条通)に面し鳥居が建ち、天照大神を祭神とする「斎宮神社」がある。

嵯峨野にある野宮神社とも所縁があり、伊勢神宮の斎王に選ばれた内親王が、潔斎のために籠もったところの「野の宮」の一つである、有栖川禊の旧跡である。



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「斎宮」とは、伊勢神宮に仕える未婚の皇女はたは女王の称であり、斎王ともいう。

七世紀後半の天武天皇の頃に制度化され、天皇の即位に際し選ばれるのが例であり、 後醍醐朝以後に廃絶するまで続いた。

選ばれた皇女・女王は、まず宮城内の初齋院で潔斎し、次いで宮城外の浄地を卜して斎所となる野宮を設け、

潔斎所をここに移し、川で禊・祓の儀が行われたと伝えられるが、この神社は、こうした野宮の一つ、有栖川禊の旧跡である。

また、斎宮が野宮で三年の間潔斎したのち、伊勢に下向することは群行と呼ばれた。



クリックで大きくなります 境内にある椋の神木は樹齢数百年で板根は二メートル近い。 また下嵯峨街道(三条通)にも同じく椋の大木が二本あって、社地の広さを物語っていたが、 交通量の激増により昭和35年に伐採された。


                                 出典:【斎宮神社の駒札】より