『旅のノートに恋の文字 どれも私によく似てる』

と歌われた、直指庵の「想い出草」と名づけられたノート。



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そこには、

『そっとその意地を私の心(ノート)にすててください。苦しむあなたをみているのがつらいのです』
と書かれている。

直指庵を訪れる人々の心の内が、旅のノートに綴られたものである。

そこには、恋に破れた想い、人生における苦悩や悲しみ、生きていることの辛さなど……
また、ここを訪ね、前に向って歩み出す気になった、生き方を変えようとの想いが出来たこと等々……

老若男女の心の丈が綴られている、旅のノート「想い出草」である。その数5,000冊にも及ぶと云う。

「想い出草」とは誰が名づけたのであろうか。この場に相応しい名であると思うのである。



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境内の右奥には、「想い出草観音」の石像が建っている。

「想い出草」ノートに綴られた苦しみや悲しみを救ってくれると共に、その後の成長を守ってくれると云う。

旅のノートに恋の文字を書いて、そっとこの観音像に手を合わせ、

愛の言葉を笹舟に乗せて、心変わりをした人の心に染みとおる様に、嵯峨野の風が竹の葉をゆらしていく。