嵐山亀山公園の中腹、大河内山荘へと続く道である。



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嵐山とは思えない程に人が少なく、いかにも嵯峨といえる雰囲気の小路である。



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『嵯峨野笹の葉さやさやと』とまさに嵯峨野に吹く風の音が………とその余韻に浸る余裕もなく、額から汗が滴り落ちた昼下がりであった。



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大河内山荘の入口である。

大河内山荘は、時代劇俳優である大河内傳次郎が小倉山の南東、亀山公園に挟まれた広大な敷地に、映画出演料の総てをつぎ込んで造った別荘である。

さすがに入荘料千円を払うことが出来なくて、中には入らなかったのだが、2万平方メートルの荒地を整備して30年の歳月をかけ作り上げたという。

大河内傳次郎(おおこうち でんじろう)は、大正・昭和の時代劇のスターで、丹下左膳が当り役となり、

『シェイは丹下、名はシャゼン』

が後世まで語り継がれる、名台詞となった。

(注:この台詞を聞いたことのない人の為に〔自分も生では聞いたことはない〕
「姓は丹下、名は左膳」という台詞をなまり、「姓」を「シェイ」と「左膳」を「シャゼン」といったという)

晩年は東映の時代劇に出演し、独特の台詞まわしで今にその姿を残している。



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『京都嵯峨野の笹が鳴る』と嵯峨野といえば竹、その竹が風に吹かれて、さやさやと笹が鳴るのがこの辺りだろうか。

近年、その竹笹も笹の鳴る音も、何故か小さくなってしまったような気がするのだが。



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大河内山荘を横に見て、竹林の間に見えるのが、トロッコ列車の線路である。もとは山陰本線であった線路である。