東福寺本堂の西側に『禅堂』がある。室町時代、貞和3年(1347)再建の唐様建築である。


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禅堂は、禅宗の叢林で、
(そうりん:僧が宿し修学する禅宗の寺)

選佛場とも称し、座禅を通じて自己究明と自己の心の佛を撰ぶ場所である。


僧侶になるための修行道場であり、修業僧の雲水が
(行脚僧の別称で、行く雲、流れる水の如く行方定めぬに歩くことから云う)

寝食を共にするところでもあった。

入口に掛る扁額「禅堂」は、303世福島慶道管長の筆になるものである。

                          参照:【禅堂(重要文化財)の説明書】より


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禅堂は、桁行七間(12.7m)、梁間四間(7,3m)、単層、裳階付切妻造で
(裳階(もこし:建物の周りを1段低く取り巻いて付けてある屋根、これにより建物が豪奢にみえる)

鎌倉風の花頭窓と格子窓、弓形の木を並べた波欄間や、もやの中央には二重虹梁と大瓶束で構成され、その豪壮な姿に、往時の隆盛が偲ばれる。
(二重虹梁(こうりょう:柱と柱の間に渡す梁のひとつ)
(大瓶束(だいへいづか:下の細まった円い短柱)

                 参照:【東福寺webページ 境内案内】より