仁王門をくぐり、次の階段を登ると左側に鐘楼がある。


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清水寺で仁王門の次に出会う建物で、桃山風の豪華な姿にしばし見とれる。


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鐘楼は、江戸初期の慶長12年(1607)に再建されている。

2.3トンの重い梵鐘を吊るために、四方転びの六本の柱に、貫(ぬき)を三重に通して組み固めている。なお牡丹彫刻の懸魚(げぎょ)や菊花彫刻の蟇股(かえるまた)などに桃山様式の美を見せる。

(四方転びとは、柱が中央に向かって傾斜したものをいう)
(貫とは柱等の垂直材間に通す水平の木材。木造建築では、水平方向の固定に用いる。)
(縣魚とは、神社仏閣の破風板の下端に取り付けた妻飾りのひとつで、魚の尾を下にして懸けたようなのでこの名がある。火災を防ぐ意味もある。)


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梵鐘は、室町時代の文明10年(1473)に奉納されたとあり、応仁の乱にて焼失した後に、願阿上人によって再建されている。

平安の昔より、名鐘として知られている。