よさこい節に「みませ見せましょ浦戸をあけて 月の名所は桂浜」と、月を愛でるには桂浜といわれ仲秋の名月には観月会も催されていたが今は昔。
桂浜は太平洋を背景に、東に竜頭岬、西に竜王岬があり、その間を弓なりに砂浜が広がっている。
なんと云っても目の前は太平洋である。
そこに広がる景色は、ひたすら青く広い海ばかりである。
桂浜は一面砂の浜であるが、波打ち際には小石が流れ着いて、昔は五色の石と云われる小石があったし、それが売店で売られてもいた。
今は、行っても五色の石は全くといっていい程見ることが出来ない。
昔はもっと色とりどりの小石があったような気がしたのだが・・・
坂本龍馬の銅像と並び桂浜といえば、竜王岬。
この岬がなければ桂浜は唯の砂浜となってしまう。
浦戸湾の入口に位置し、後に小さい丘があり前は太平洋という景色なのだが、その景色の中に竜王岬がアクセントとなっている。
竜王岬の上には、海の神である大海津見神が祀られていて、沖ゆく船の安全を見守っている。
桂浜の浜辺は一片穏やかな海のように見えるのだが、地元の人間は波打ち際には近寄らない。
この浜辺は遠浅ではなく、波打ち際から少し沖に出ると急に深くなる。
時々、高波が打ち寄せて「キャー」と云って服が濡れるぐらいはまだしも、足をすくわれて沖に流されるともう戻れない。
遠浅でない海は、一旦沖に流されると岸には戻れない。
こんな一見静かな波に紛らわされて、この波打ち際で遊んでいるのは殆ど県外の人達である。
台風の時などに高波を見に来て、波にさらわれていった人達が少なからずいた。(これは高知県人も含めてのことであるが)
この景色をみながらもう一つ小さい頃のことを思い出していた。
`子供の頃に、この太平洋に船に乗せてもらって出たことがある。
小さい船で、浦戸湾を出るまでは気分も上々であったのだが、一旦太平洋に出ると船は上下左右に揺れること揺れること。たちまち気分が悪くなり沈没。
見た目は穏やかな海のように見えるのだが、そこは太平洋の外洋、波は高く小さな船は波にもてあそばれる。
船から降りても暫く身体が揺れていたのを思い出した。
こんなことを思い出しながら、桂浜の波打ち際を太平洋を眺めながら歩いた。




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