『祖谷のかずら橋』(平成27年(2015)発売)
作詞:仁井谷 俊也、作曲:宮下 健治、歌:佐々木 新一

01かずら橋(1)mid
日本三奇橋の一つが祖谷川に架かる「祖谷のかずら橋」である。
(日本三奇橋は、山梨県大月市の桂川に架かる刎橋(はねばし)と山口県岩国市の錦川に架かるアーチ橋とこの徳島県三好市の祖谷川に架かる吊り橋である)
随分前になるのだが高知に帰る時に何を思ったのか、32号線を大歩危駅に通じる橋を渡り20分ほど走って祖谷のかずら橋を見に行った。
橋はシラクチカズラ使って架けられた吊り橋で、橋板を敷いてあるのだが橋板の間に隙間があり、そこから下の川面が見え高度恐怖症の自分なんか渡ることが出来ず、その横に架かっている祖谷渓大橋を渡って対岸に渡った。
かずら橋は一方通行で元に戻るのは、かずら橋ではなく横の祖谷渓大橋を渡螺なければならない。

02かずら橋(2)mid
ここに旧と新の祖谷の蔓橋の説明文を併記しておく。
『徳島平野を貫流する四国三郎吉野川の上流祖谷川は、四国の霊峰剣山に源を発する渓谷で、谷は極めて深い。
それがため、祖谷川を挟んで両岸に集落が出来てからも、お互いの間の往来は阻まれていたのである。
指呼の間にありながら直接往き来できない歯痒さを永年味わって住民達が工夫の末編み出したのが、このしらくち蔓で作った蔓橋である。
伝説では弘法大師が当地巡行の際創めたとも、又平家が讃岐屋島の戦に敗れて、この地に逃げ込んだ時、源氏の追手を拒ぐため断ち切り易いこの橋を、平国盛が考案したとも言われている。
それはともあれ、両岸の住民は毎年寒峰、熊谷等一千メートル以上の山に自生する直径八センチもある、しらくち蔓を秋の収穫を終えた、十二月初め頃、約五トン採取して架替作業を三週間余りかかって行ったが、大正十二年通学生のために板の吊橋が出来てからは、三年に一度の架替となった。
昭和三十年二月三日、重要民俗資料に指定して、これを保存することになったのは、ワイヤーを用いない吊橋は、しらくち蔓を教綱に五本壁編に左右二本ずつ、それに両岸の大木より、丸太や割木のサナギと称する橋桁を細かずらで、もつい壁と称する欄干に編み上げ、古法を今に存しているところからであって、おそらくは千年に近い古において、火で焙って自由に編むことのできる、この蔓を材料に選択し案出したものと思われるが、自然を自由に駆使したその独創力は今日の眼にも驚嘆に値するわけで、先人の工夫努力の良き記念として長く保存したいと考える所以である。
昭和三十年二月重要民族指定を記念に架替た、蔓橋の全長及び高さは左のとおりである。
長さ45m・幅2m・高さ14m(中央水面までの高さ』
                     出典:【祖谷の蔓(かずら)橋(旧)】より

03かずら橋(3)mid
新しくなった説明板には、
『急峻な四国山地に抱かれた祖谷地域は、屋島の合戦に敗れ逃れた平国盛と安徳帝の一行が、平家再興を願い土着したと伝わる隠田集落であり、近代まで外部との交通が隔絶されていたために、中世以来の生活様式や独特の風俗が原形に近い状態で残されている。
この祖谷地域を流れる祖谷川に、国の重要有形民俗文化財に指定される祖谷のかずら橋が架かっている。
厳寒な冬の山野で採取したシラクチカズラを編み連ねて作られたこの橋は、橋床の隙間から谷底が見え、長さ45mの吊り橋の揺れと相まって渡る人に適度なスリルを味わうわせる。
日本三奇橋にも数えられるかずら橋の由来には所説あり、平家の落人が追手から逃れるために切り落とせるように作ったとする説や、四国を巡行された弘法大師が困っている村人の為に作ったという説などが伝えられている。
両岸の古木に重みを託し、祖谷川の清流に影を映した悠然たるかずら橋の姿は、遠い昔の祖先の暮らしを想い抱かせるとともに、自然と調和した美しい景観を生み出し、その強烈な個性は多くの観光客の琴線を刺激し続けている。
長さ45m、幅2m、水面からの高さ(中央)14m』
                       出典:【祖谷の蔓(かずら)橋】より
とあり、旧新の説明を比べてみるのも面白い。

04粉ひき唄mid
祖谷渓大橋の歩道橋上には「祖谷の粉ひき節」の歌碑が立っていて、
「祖谷のかずら橋や 蜘蛛の巣の如く 風も吹かんのに ゆらゆらと 吹かんのに 吹かんのに 風も 風も吹かんのに ゆらゆらと」
「祖谷のかずら橋や ゆらゆらゆれど 主と手を引きゃ こわくない 手を引きゃ 主と 主とてを引きゃ こわくない」
と歌われている。
粉ひき節は、平家の落人がここに逃れるが土地が痩せて、粟やひえなどしか育たず、それを粉にするための石臼を回すのが重労働で、その時に歌われたのがこの歌だった。

ちなみに「新聞からご当地ソングが聴こえてくる」の徳島のご当地そんぐは、
『阿波踊り(阿波よしこの)』(徳島県民謡)