奈良のご当地そんぐで思い浮かんだのが「万葉集」である。
万葉集は大和(奈良)を詠んだ歌が多く、初瀬・山の辺の道・飛鳥・宇陀・宇智・吉野・奈良・竜田など奈良の各地が歌われていて、万葉集というと奈良の情景が浮かぶのである。
今回は数年前にJR大回りで訪ねた「万葉まほろば線」に沿って万葉の旅をしてみよう。
大阪駅から大和路快速「加茂」行きに乗る。
大阪からは環状線内回りを走り「天王寺」へと向かう。
大阪を出ると「福島」「西九条」「大正」「新今宮」の順に停まってゆく。
「福島」「西九条」を過ぎ、電車は安治川の鉄橋を渡り「大正」へと着く。
環状線では駅に流れる発車メロディが、その駅らしさをテーマに、総ての駅(19駅)で導入されている。
ちなみに、「西九条」は「アメリカン・パトロール」これは、この駅がUSJに行く、ゆめ咲線への乗換え駅であるため、この駅からすでにアメリカ気分を味わってもらおうとの魂胆なのである。
また「大正」は「てぃんさぐぬ花」で、この駅周辺には沖縄からの人が多く住み、この沖縄民謡が選ばれている。
「大正」の駅を出てすぐに木津川の鉄橋を渡り、「新今宮」「天王寺」へと向かう。
天王寺からは、関西本線へと入る。
大和路快速は「天王寺」を出ると、次は八尾市の「久宝寺」に停まる。
この駅は、平成20年(2008)3月に東大阪を南北に走る、おおさか東線の駅でもあり、片町線の「放出」までの9.2Kmを結んでいる。
緑色の電車が、おおさか東線をはしる電車で、その向こうが、関西本線を走る電車である。
「久宝寺」を出ると、大和路快速は、中河内では主要な市である「八尾」にも停まらず、「柏原」にも停まらず、柏原を出た辺りから電車は大和川に沿って一路、奈良へと向かうのである。
大阪の最後の駅である柏原市の「河内堅上」を過ぎると、大和川が見え隠れする景色を車窓に見ながら、奈良県へと入ってゆく。
「河内堅上」を出ると、亀の瀬越えの難所を電車は走るのだが、当初はこの亀の瀬にトンネルを掘って電車を走らせた。
この路線が国有化された後、大正13年(1924)に複線化され、もう一本トンネルが掘られた。
途中に短いトンネルはあるが、現在の関西本線は、このトンネルを通ることはない。
実は昭和7年(1932)に大規模な地滑りが起こり、亀の瀬トンネルは土砂に飲み込まれてしまったのである。
今は線路が付け替えられ、大和川を右から左に、左から右に電車は「河内堅上」から「三郷」へと向かうのである。
奈良に入って最初の駅、生駒郡の「三郷」を過ぎると、次は「王寺」である。
大和路快速は「久宝寺」を出ると「王寺」まで停まらないのである。
「王寺」に着く。
王寺の駅は、奈良でも数少ないターミナル駅で、所属線は関西本線であり、またここを起点とする和歌山線の2路線をもつ。
桜井線(万葉まほろば線)はここが起点ではなく、高田が起点で奈良までを走る電車である。
またここから、近畿日本鉄道の生駒線と、新王寺駅からの田原本線の接続駅ともなっていて、いずれもここが起点となっている。








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