三重といえば伊勢神宮・・・
ご当地そんぐは、
『伊勢音頭』(江戸時代発祥の三重県民謡)
「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋は城でもつ」との歌い出しで知られている。

伊勢神宮は、市式名称を「神宮」といい、他の神宮と区別するために、「伊勢神宮」と呼ばれ、親しみをこめて「お伊勢さん」とも呼ばれる。
神社のなかでも別格の神社で、日本全ての神社の上位にある神社として、社格の対象外に置かれている。
伊勢神宮には、内宮(ないぐう)と呼ばれる、天照坐皇大御神(あまてらしますめおおみかみ)を祭神とする「皇大神宮」と、外宮(げぐう)と呼ばれる、豊受大御神(とようけおおみかみ)を祭神とする「豊受大神宮」の二つの正宮がある。

01内宮mid
神路山の麓に広がる内宮は、五十鈴川に架かる宇治橋を渡り表参道を進むと、火除橋がありこの橋を渡ると五十鈴川の御手洗場となる。
ここで手と心を洗い、鬱蒼とした木々の茂る参道を奥に、木々の間に「神楽殿」「御稲御倉」などの社殿があり、更に進むと最奥に正殿が鎮座する。
石段の上、白木の鳥居の先に、板垣、外玉垣、内玉垣、端垣の4重の垣に覆われた中に正殿がある。
正殿は、正面10.2m、側面5.8m、高さ10.2m、床髙2.3mの、檜の素木の切妻、平入りの高床式の建物である。
参拝は外玉垣の御幌の前からの参拝となり、それ以上近づくことは出来ないのである。
伊勢市駅からバスで内宮前下車(12~18分)すぐ

02外宮mid
伊勢市駅から徒歩5分の所にある外宮は、天照大神の御饌(みけ:神様にお供えする食事)の守護神・豊受大御神を祭神とし、米作りをはじめとして農業や産業に関わる神様である。
火除橋を渡ると勾玉池があり、ハナショウブやハスの花が咲き、池の小島には奉納舞台があり、秋には館月会が行われる。
一の鳥居、二の鳥居を神楽殿に入り、九丈殿、五丈殿を過ぎると内宮童謡の4重の垣に囲まれた正宮が出迎えてくれる。

03麻吉mid
伊勢音頭には、「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ、尾張名古屋は城でもつ」と歌われるものとは別にもう一つ、伊勢古市の遊郭で遊女が歌っていたものがある。
古市は、参宮街道の外宮と内宮の中ほどにあり、伊勢参りの「精進落とし」の場として遊郭や芝居小屋が並び、日本五大遊郭(江戸の吉原、京の島原、伊勢の古市、大坂の新町、長崎の円山)のひとつとして賑わった。
備前屋、杉本屋、油屋、千束屋などの遊郭があり、備前屋で遊技よる伊勢音頭の総踊りが有名であり、千束屋では東海道中膝栗毛の弥次さんと喜多さんもお伊勢参りの前に、ここで遊んでいる。
そんな古市も、明治になって古市丘陵を迂回する新しい道が作られ、更に太平洋戦争の空襲で町の建物は消失し、今は、料理宿だった「麻吉」が旅館として残るのみである。

04赤福mid
伊勢の名物といえば「赤福」である。
赤福は餡をこし餡でくるんだお菓子で、餡には五十鈴川の流れを表す、みっつの筋がつけられている。
内宮の門前町である「おはらい町」に宝永4年(1707)に茶店を出したのが始まりで、以来、変わらない形と味の伊勢を代表する和菓子となっている。
昔は大阪などの小学校の修学旅行は伊勢が定番で、そのお土産も赤福を買って帰るのが定番であった。