四条大橋の東詰南側に「南座」がある。江戸時代の元和年間(1615~24)に、京都所司代が四条通を挟み、7つの芝居小屋を公認したことに始り、その中で唯一、今に残るのが「南座」なのである。
正式には、「京都四条南座」と言い、江戸時代から続く、日本最古の劇場である。
江戸の初期に七座あった芝居小屋が、火事などで焼失し江戸の末期には北座と南座の二座を残すのみとなり、その北座も、明治25年(1892)に、四条通に電車を通すために閉鎖され、南座のみとなってしまう。
その後、松竹の所有となり、昭和4年(1929)に桃山風の外観をもった鉄筋コンクリート製の5階建の建物が建てられ、以来、祇園のランドマークとして400年に亘り、今日まで歌舞伎が上演されている。
また12月には、吉例顔見世興行の時は、役者の名前を書いた「まねき」という看板が掛かり、京の年末の風物詩となっている。
12月になると南座で行われるのが「吉例顔見世興行」
江戸時代の役者は、芝居小屋は11月から10月までの1年契約であり、顔見世は新年の始まりに際し、この1年の役者をお披露目する為の興行であった。
南座では12月に顔見世が行われ、役者の名前が書かれた「まねき」という看板が南座正面に掲げられる。
京の町では「まねき」が上ると師走を感じ、今では京の風物詩となっている。
この南座の顔見世興行を、12月に入るとすぐに宮川町・先斗町・祇園甲部・上七軒・祇園東の芸舞妓が、芸事の上達を願い花街ごとに5日に分けて見物をするのが「五花街総見」である。
南座(京都市東山区四条大橋東詰南側)
京都駅から
▼「A2」乗り場から4・17・205系統で『四条河原町』下車(所要10分)
「四条河原町」から、徒歩3分
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