この五条大橋の袂「扇塚」の建つ辺りにあったのが「新善光寺」(別称を時宗御影堂)である。

01五条通mid
時宗は浄土教の宗派で、一遍上人の開創になる。
法然の開いた浄土宗は、信心を表すのに念仏を唱えよと説き、時宗は信心とは関係なく念仏さえ唱えれば極楽往生が得られると教えたのである。
新善光寺は、天正年間(824~834)に、壇林皇后が弘法大師を開基として創建されたもので、弘安7年(1284)に、王阿上人が再興し時宗に改められた。
初め六条左女牛(さめがい)にあったが、後に五条大橋の西詰に移り、太平洋戦争の建物疎開で、滋賀県長浜市に移っている。
その跡に「扇塚」が建っているのは、この寺の塔頭の人達が「御影堂扇」と称して扇を作って売ったことに由来をしている。

02扇塚mid
扇塚の記に「平敦盛没後その室が、本寺祐寛上人によつて得度し蓮華院尼と称し寺僧と共に扇を作ったと言い伝えられている。」とあるように、治承・寿永の乱(源平合戦)の一ノ谷の戦において亡くなった夫・平敦盛の菩提を弔うために五条大橋袂の新善光寺(時宗御影堂)に出家し、そこで寺僧と共に扇を作ったといい、扇型に作られた石碑は扇発祥の地と、敦盛の悲話を今に伝えている。

扇塚(京都市下京区下材木町五条通)
京都駅から
▼「A2」乗り場から4・17・205系統統で『河原町五条』下車(所要10分)
「河原町五条」から、鴨川に向かい徒歩1分