河原町通より西へ二筋目の御幸町仏光寺下るにあるのが、「京都市学校歴史博物館」。
京都市学校歴史博物館は、明治2年(1879)、日本で最初に開校した学区制小学校である64校の番組小学校に関する資料や、京都市の学校に残された教育資料、また卒業生が寄贈した美術工芸品などを展示する博物館である。
京都市学校歴史博物館は、平成10年(1998)11月に、もと京都市立開智小学校の校舎を改修して開設される。
開智小学校は、明治2年(1869)6月に、下京第11番組小学校として開校、平成4年(1992)に閉校となった小学校である。
現在の建物は、本館が昭和13年(1938)、講堂が昭和11目(1936)、北館が昭和31年(1966)に建てられたもので、本館と講堂が博物館として使用されている。
本館の玄関は建て門に似合わず和風の造りとなっているのだが、これはもと成徳小学校(下京第9番組小学校:昭和22年(1947)新学区制にて中学校となる)の玄関車寄せとして使用されていたものを移築したものである。
旧成徳小学校玄関(部分):明治8年(1875)[平成19年(2007)3月移築]よれば、
『下京第9番組小学校として開校した成徳小学校の、伯楽天町へ移転時に建築された玄関車寄せである。
丸みを持つむくり屋根と、それを支える2本の柱が擬洋風を伝える。
西洋建築のイメージを日本人の伝統的な大工の技術で実現した建造物のなかで、京都に残る初期の例として貴重。
明治42年(1909)、校舎改築のため講堂とともに顕照山高岳寺(城陽市)に移築され、平成18年(2006)12月まで本堂の向拝として使用された。』
東側には、明治34年(1901)建築の高麗門形式の正門があり、それに続く石塀は大正7年(1918)の築造になるもので、平成17年(2005)2月に、国の登録有形文化財(建造物)に登録されている。
その側に開智小学校・幼稚園跡の石碑があり、
『開智小学校は、明治2年6月11日(1869年)全国に先がけ下京第十一番組小学校として、町衆によって創設された日本で最初の「学区制小学校」の一つである。
平成4年3付く31日、近隣5校の統合により123年の歴史に幕を閉じた。』
出典:【開智小学校跡の碑文】より
『開智幼稚園は、明治21年4月1日(1888年)下京第十一番組小学校を起源とする下京第十三尋常小学校の幼稚保育科として附設開園した幼稚園であり、地域の幼児教育施設として親しまれてきた。
平成29年3月31日、129年の歴史に幕を閉じた。』
出典:【開智幼稚園跡の碑文】より
京都市学校歴史博物館(京都市下京区御幸町通仏光寺下る橘町437)
京都駅から
▼「A2」乗り場から4・17・205系統で『四条河原町』下車(所要11~15分)
「四条河原町」から、河原町通より西へ二筋目を南へ徒歩5分
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