姉小路通を東に大宮通に出ると、大宮通御池下るにあるのが「二条陣屋」である。

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二条陣屋は、江戸時代の中期、寛文年間(1661~1672)に、小川千橘が建てたものと伝えられる。
敷地は1,485㎡、建坪は1・2階合せて1,650㎡で、階下11室、階上13室である。
この家は陣屋として、諸大名が上洛のおりに宿舎としやもので、各室や廊下・階段・風呂場にまで敵の侵入を防ぐ工夫がなされている。
大座敷は15畳で、装飾には数寄をこらしてあるが、周囲の襖・戸・障子には鍵がかかり、天井裏には武者だまりがある。
壁は塗篭めで、窓にも漆喰の防火扉があり、階段には吊り階段・落し階段があって、まるで忍者屋敷のようである。
                   参照:【最新旅行案内京都「二条陣屋」】より
見学は予約制で、午前10時・11時・午後2時・3時で、往復はがきか電話で申し込む。見学料は、大人1,000円・高校生800円で、中学生以下は見学できない。(定休日は、水曜日)

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駒札によると、
『豊臣秀吉に仕えて伊予今治(現在の愛媛県)7万石の城主となった小川土佐守祐忠(すけただ)は、関が原の合戦に破れて出家し、その長男千橘(せんきつ)が、萬屋平右衛門と名乗って、この地で米穀商、両替商及び木薬屋を業とした。
この建物は、その住宅として寛文10年(1670)年頃に創建されたものである。
当家は、二条城や京都所司代に伺候する中小の大名の陣屋として、また京都町奉行所の公事宿としても利用されたので、隠し階段や武者隠しなど、大名の身辺警固のための特殊な構造、設備が施され、更に類焼防止の工夫も多い。
建築様式は数奇屋式住宅で、極めて繊細優美であり、建築学的価値も非常に高いとされている。
昭和19年(1944)、数奇屋式住宅、陣屋式建築、防火建築の3点から、当時の国宝保存法に基づく国宝に指定され、昭和25年、文化財保護法により重要文化財に指定された。』
              出典:【二条陣屋(重要文化財小川家住宅)の駒札】より

二条陣屋(小川家住宅)(京都市中京区大宮通御池下る三坊大宮町137)
京都駅から
▼「B1」乗り場から9系統または「B2」乗り場から50系統で『堀川御池』下車(所要14~16分)
 「堀川御池」から、徒歩5分