嵐電「あらしやま」の駅から、渡月橋を南に渡ると十三まいりで有名な「法輪寺」がある。

01法輪寺mid
法輪寺は駒札によると、
『真言宗五智教団の京都本山で、和同6年(713)、元明(げんめい)天皇の勅願により行基が創建した。
天長6年(829)に、弘法大師(空海)の弟子・道唱(どうしょう)が中興して、虚空蔵菩薩を安置し、貞観(じょうかん)16年(874)には伽藍が整えられ、寺号を「葛井寺(かずのいでら)」から「法輪寺」に改めた。
平安時代には清少納言の「枕草子」の寺の段において、代表的な寺院として挙げられるなど、多数の参詣で隆盛した。
その後、応仁の乱や蛤御門の変で兵火を受けたが、その都度、再興した。
本尊虚空蔵菩薩は、「嵯峨の虚空蔵さん」として親しまれ、智恵と福徳を授かるため、教えの13歳の男女が全国から「十三まいり」に訪れる。
平安時代に清和天皇が廃針を納めた針堂を建立したことから、針供養が行われるほか、惟喬(これたか)親王の故事により、漆寺(うるしでら)としても知られる。
また、境内には電気・電波守護の電電宮社(でんでんぐうしゃ)が祀られている。』
                           出典:【法輪寺の駒札】より

法輪寺の境内には、電気・電波の祖神として信仰されている鎮守社の「電電宮」が祀られており、また電電塔も建立されている。
02電電宮mid
境内には「電電宮」と「電電塔」があり、
電電宮は法輪寺の鎮守社五社明神のひとつである電電明神が奉祀されている。
奈良時代、弘法大師の弟子・道昌がこの地で行った求聞持法の満願の日に、空から明星が降りそそいで虚空蔵菩薩が現れたことから、明星天子を本地仏として、雷の神である電電明神を祀る明星社が鎮守社の一つとして創建された。
古来電電陰陽融合光源の徳を祖として広く信仰されてきた。
しかし、元治元年(1864)蛤御門の変(禁門の変)の兵火により、本堂とともに焼失し、長く仮宮に鎮座したままとなっていたのだが、昭和44年(1969)に大阪万博を記念し、電気・電波業界発展と繁栄を祈願して社殿が再建され、今日に至っている。
駒札には、
『電電宮は当法輪寺の鎮守社五社明神の一つである電電明神が奉祀されており、古来電電陰陽融合光源の徳を祖とした鎮守としてあがめられてきた。
今日で云う電器電波の祖神が祭祀されている。
同宮は幕末の兵火で焼失したが、昭和44年電器電波関連業界の発展と繁栄を新たに祈願する趣旨から、新社殿の再興がなされて今日に至っている。
電力、電機電子、傳おパの発展は人類の生活文化向上に大きく貢献し、世界の平和と繁栄に不可欠なものであり、その祖神を奉祀する電電宮は広く電気、電波関係者より崇敬されている。』
                       出典:【電電宮についての駒札】より

03電電塔mid
昭和31年(1956)法輪寺境内に電気電波関係者の霊を顕彰する電電塔が建てられた。
電電塔には、その発展の礎を築いた、電気研究者の代表としてエジソン、電波研究者の代表としてヘルツの胸像を掲げ、その功を顕彰すると共に、電気電波の発展に貢献した先駆者の霊を慰めている。

エジソンとヘルツの碑(法輪寺:京都市西京区嵐山虚空蔵山町68)
京都駅から
▼「C6」乗り場から28系統で『阪急嵐山駅前』下車(所要42分)
 「阪急嵐山駅前」から、徒歩10分