北野天満宮の一の鳥居から南に一条通との途中に「宥清寺(ゆうせいじ)」なる日蓮を始祖とする寺院がある。
西門から入ると想像していたよりも広い境内とおおきな本堂があった。
宥清寺の創建は古く鎌倉時代の延慶元年(1308)に、日蓮上人直弟子の日弁上人の開創になる。
江戸時代末期には廃寺同然となっていたが、明治2年(1869)に、日扇(にっせん)上人が宥清寺に入山し本門仏立宗の礎を築き、昭和6年(1931)に現在の本堂が建立され、昭和21年(1946)に独立し、本門仏立宗の大本山となる。
宥清寺の境内には、日扇上人の銅像が建っているが、日扇上人は江戸時代末期の文化14年(1817)、京都の小間物屋の家に生まれ、幼少から勉学に励み仏教への関心を深くする。
弘化2年(1845)に日蓮宗に入信し、嘉永元年(1848)得度をするが、宗門(同一の宗派)に失望し、安政2年(1855)に還俗(げんぞく)をしている。
還俗後も布教活動を続けるも、明治政府から弾劾・圧迫を受け、明治2年(1869)に再び出家をし、宥清寺で本門法華宗を説き、日蓮の600回忌法要を行うなどし、宥清寺とは深い関わりをもち、明治23年(1890)に74才で遷化する。
宥清寺(京都市上京区一条通七本松西入ル滝ケ鼻町1005-1)
京都駅から、
▼B2乗り場から50系統で『北野天満宮前』下車(所要36分)
「北野天満宮前」から南へ徒歩8分
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