牛若の地から少しはなれるが、大徳寺の南、下築山町の道路脇に牛若の母、常盤御前が用いたといわれる井戸があるのだが、今はそれも涸れ果てて、その名残を知る由もない。

01常盤井mid
民家の庭先にひっそりとあるのが「常盤井」である。
この辺りに源義朝(1123~1160)の屋敷があったとされ、そこに義朝の妾である、常盤御前が住んでいたと言い、常盤御前が用いた井戸がこれであったという。
以前は京の名水の一つに数えられていたというが、今はその名残はない。
ここが常盤の井と分かるのは、寛文12年(1672)に建てられた常盤井としるされた石碑が建っているからである。
その石碑には、
『清水宗善誌之/常盤井/願以此功徳/平等施一切/同発菩提心
往生安楽国/寛文十二壬午歳十月十五日』と、泉の功徳を称える、観無量寿経からとられた一節が刻まれている。