平安京の大内裏の南端を東西に走るのが二条通で、平安京の二条大路に当たる。
朱雀大路に次ぐ広い通りで、道幅は51mもあった。
その二条通を挟み大内裏の東南に建立されたのが「神泉苑」である。

01神泉苑mid
神泉苑は豊かな湧水の大池と楼閣があり、天皇や貴族の遊興の地として、広大な庭園だったのだが、江戸時代に二条城が建てられたことにより、大部分の敷地を失ってしまい、現在の姿となるのである。

02大池mid
神泉苑はまた、東寺の空海と西寺の守敏の法力対決があった所である。
世が旱魃に苦しむなか、天皇は空海と守敏に神泉苑にて、雨乞いの祈祷を命じるのだが、守敏は雨を降らすことが出来ず、空海が祈祷を行うことになるのだが、守敏は呪力により雨の神「龍神」を封じ込め、空海の雨乞いの祈祷を邪魔するのである。
しかし空海は、北天竺に唯一残っていた「善女龍王」を呼び出し、大雨を降らすことに成功するのである。
この法力対決に敗れた守敏の西寺は、その後、衰退の一途をたどりついには歴史の舞台から姿を消すことになる。